病院に着くと、お母さんに、あさぎと、きみのお母さん、三人が待っていた。お母さんは泣いていた。
わたしはそこで初めて、きみが四十五分、たいようが一時間もの間救助されなかったのを聞いた。
わたしもあさぎも、まだ今のきみと同じ五年生だったけど、なんとなくヒトが息を止めていられる時間くらいは、習ってなくても知っている。
それにわたしとあさぎはね、見えるんだ。
普通に生きていると、決して見えないものが。
それはわたしの家が神社で、あさぎの家がお寺だったからかもしれない。
ともかく、見えたんだ。
そして、すぐに理解ができたよ。
このままじゃ、どちらも絶対に助からない、って。
透視ゲームみたいなものだよ。
ぼんやり見える。
あとはその輪郭をどれだけ正確に見極められることができるか、さ。
見極められるのが、わたしが先か、あさぎが先か。
わたしの方が、あさぎよりずっといい目を持っていた。
だから。
たいようの方が、より死に近い、それが分かった。
だから。
わたしはあさぎに持ち掛けた。
透視ゲームという名の賭けを。
──たいようの命を贄にして、あお君。きみを呼び戻そうと。
彼女には決して内緒で、わたしはひとり、そう決めたんだ。
◇
わたしはそこで初めて、きみが四十五分、たいようが一時間もの間救助されなかったのを聞いた。
わたしもあさぎも、まだ今のきみと同じ五年生だったけど、なんとなくヒトが息を止めていられる時間くらいは、習ってなくても知っている。
それにわたしとあさぎはね、見えるんだ。
普通に生きていると、決して見えないものが。
それはわたしの家が神社で、あさぎの家がお寺だったからかもしれない。
ともかく、見えたんだ。
そして、すぐに理解ができたよ。
このままじゃ、どちらも絶対に助からない、って。
透視ゲームみたいなものだよ。
ぼんやり見える。
あとはその輪郭をどれだけ正確に見極められることができるか、さ。
見極められるのが、わたしが先か、あさぎが先か。
わたしの方が、あさぎよりずっといい目を持っていた。
だから。
たいようの方が、より死に近い、それが分かった。
だから。
わたしはあさぎに持ち掛けた。
透視ゲームという名の賭けを。
──たいようの命を贄にして、あお君。きみを呼び戻そうと。
彼女には決して内緒で、わたしはひとり、そう決めたんだ。
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