わたしのスマホに第一報をかけてきたのは、わたしのお母さんだった。
「きり子? 病院から今電話があってね。たいようとあお君が海に落ちて溺れたって」
「……やっぱり。……それで、ふたりは?」
やはり。嫌な予感が当たってしまった。
……行かせるんじゃなかった。
後悔がその時になってようやく燃え上がった。
「どうしよう、意識がないんだって。どうしよう、きり子」
「お母さん」
「お母さん、お母さんはどうしたら、たいようが死んじゃったら、お母さんどうしよう」
「落ち着いて、お母さん。いま『見た』けどふたりともまだ死んだりしてないよ。落ち着いて? ……詳しく聞かせて」
わたしは、まず動転したお母さんから情報を聞き出そうとした。でも。
「お母さんもよくわからないの。お父さんは警察の事情聴取受けてるんだって言うんだよ。……お母さん今から病院行くから、ほら、あの大きな」
「下町総合病院?」
「そうそう。きり子も、おばあちゃんに言って、すぐに来て。お願いね」
「わかった。任せて」
電話を切るとおばあちゃんが心配そうにのぞき込んでいた。ただ事じゃないのが伝わったみたいだよ。
「どうしたんだい、きり子。ようこからかい?」
「うん、お母さんから。ごめんおばあちゃん。あのね」
ちょうど庭掃除が終わって、おばあちゃんが電話でとった出前のお寿司を食べようとしていた時だった。
たいようが、あお君が、海で溺れて意識がない。
お母さんは取り乱してそればかり繰り返している。
そう伝えると、おばあちゃんも泡を食った。
わたしはお寿司はあきらめて、上り坂を一時間半かけて下町の総合病院に急いだ。
◇
「きり子? 病院から今電話があってね。たいようとあお君が海に落ちて溺れたって」
「……やっぱり。……それで、ふたりは?」
やはり。嫌な予感が当たってしまった。
……行かせるんじゃなかった。
後悔がその時になってようやく燃え上がった。
「どうしよう、意識がないんだって。どうしよう、きり子」
「お母さん」
「お母さん、お母さんはどうしたら、たいようが死んじゃったら、お母さんどうしよう」
「落ち着いて、お母さん。いま『見た』けどふたりともまだ死んだりしてないよ。落ち着いて? ……詳しく聞かせて」
わたしは、まず動転したお母さんから情報を聞き出そうとした。でも。
「お母さんもよくわからないの。お父さんは警察の事情聴取受けてるんだって言うんだよ。……お母さん今から病院行くから、ほら、あの大きな」
「下町総合病院?」
「そうそう。きり子も、おばあちゃんに言って、すぐに来て。お願いね」
「わかった。任せて」
電話を切るとおばあちゃんが心配そうにのぞき込んでいた。ただ事じゃないのが伝わったみたいだよ。
「どうしたんだい、きり子。ようこからかい?」
「うん、お母さんから。ごめんおばあちゃん。あのね」
ちょうど庭掃除が終わって、おばあちゃんが電話でとった出前のお寿司を食べようとしていた時だった。
たいようが、あお君が、海で溺れて意識がない。
お母さんは取り乱してそればかり繰り返している。
そう伝えると、おばあちゃんも泡を食った。
わたしはお寿司はあきらめて、上り坂を一時間半かけて下町の総合病院に急いだ。
◇

