お父さんは実直でまじめで頑固で、そしてとても優しかった。
釣り好きとしても、いい気になったんだと思う。
覚えてないと思うけど、きみはたいようととても仲が良かった。
息子の大の親友を喜ばせたいと思ったとしても、それも無理はなかった。
「おお、あお君も、釣りに興味があるんかい」
「うん!」
お父さんが釣りに連れて行ってくれないから。
きみはそう言っていたよ。
「じゃあ、今度おじさんといくか!」
「えっ、いいの? やった!」
「じゃあ、おれも行く!」
小学校三年生の男の子たちははしゃいだ。でも、わたしは嫌な予感がした。
「お父さん。その日は、やめたほうがいいよ」
「なんだ、きり子は心配性だな」
忠告はしたんだが。
はしゃぎまわる子供たちの前で、お父さんはいい気になっていた。
結局、私の言葉はその耳に届いてはくれなかった。
◇
既読:今度の十七日、お父さんがたいようとあお君連れて、いつもの港で釣りがしたいって。
あさぎ:いいんじゃない? 安西さんがいるなら安心だよ。
既読:それもそうなんだけど……。
あさぎ:……嫌な予感がする?
既読:わかるかい。
あさぎ:安西さんがわざわざ言ってくるとき、そんなことが多いから。
既読:はは。ばれてる。
あさぎ:私も、いけばいい?
既読:すまない。お願いしたい。
あさぎ:りょーかい。まかせてね。
◇
釣り好きとしても、いい気になったんだと思う。
覚えてないと思うけど、きみはたいようととても仲が良かった。
息子の大の親友を喜ばせたいと思ったとしても、それも無理はなかった。
「おお、あお君も、釣りに興味があるんかい」
「うん!」
お父さんが釣りに連れて行ってくれないから。
きみはそう言っていたよ。
「じゃあ、今度おじさんといくか!」
「えっ、いいの? やった!」
「じゃあ、おれも行く!」
小学校三年生の男の子たちははしゃいだ。でも、わたしは嫌な予感がした。
「お父さん。その日は、やめたほうがいいよ」
「なんだ、きり子は心配性だな」
忠告はしたんだが。
はしゃぎまわる子供たちの前で、お父さんはいい気になっていた。
結局、私の言葉はその耳に届いてはくれなかった。
◇
既読:今度の十七日、お父さんがたいようとあお君連れて、いつもの港で釣りがしたいって。
あさぎ:いいんじゃない? 安西さんがいるなら安心だよ。
既読:それもそうなんだけど……。
あさぎ:……嫌な予感がする?
既読:わかるかい。
あさぎ:安西さんがわざわざ言ってくるとき、そんなことが多いから。
既読:はは。ばれてる。
あさぎ:私も、いけばいい?
既読:すまない。お願いしたい。
あさぎ:りょーかい。まかせてね。
◇

