【完結】きぃ子ちゃんのインスタントカメラ

「みんな、来てくれてありがとう! それできぃ子ちゃん、今日は何して遊ぶー?」
「その前に、はい、これ。プレゼントだよ」

 はい。そう言ってきぃ子ちゃんが首から外して渡してきたのは。

 インスタントカメラだった。



「え……」

 なにそれ? なんで? ぼくはわからない。

 きぃ子ちゃんは笑っている。
 僕は、何も言えずにカメラを受け取ると。

「あ、まだ駄目だった! わたしに今日の勝負で勝ってからだった!」

 そう言って、あわてて僕からまたそれを取り上げた。

「……ねえ、きぃ子ちゃん。なんで」
「わー、つきもりくーん、あした、おたんじょうびなのー?」

 トイレの花子さんが嬉しそうに食いつく。
 いいなー、ぼくもー。お化けたちがわらわら集まってきた。

「ね? 楽しいでしょ。お友達といると」
「う、うん……」

 きぃ子ちゃんは相変わらず嬉しそうだ。
 でも、僕は彼女がそうすればそうするほど、心の中がざわざわした。

「きぃこちゃん、きょうはなにするのかい」

 座敷童くんが待ちきれないように聞いた。

「今日は、これ」

 そう言ってカバンから出したのは、見慣れたコーラの赤い缶。ふりふりと左右に振って見せる。

「缶けり、しましょ」

 にこっ。
 すごくまぶしい笑顔で笑う。

 まただ。
 いつもそうだけど、今日は一段と、なんだかすごくかわいく見える。

 だから僕は不安だ。
 いつもより。とても。