【完結】きぃ子ちゃんのインスタントカメラ

 安西さんは、ぴくりとも動かない。
 時が止まったように静止している彼女を、私は見続けた。

 何を考えているのだろう。
 何を見ているのだろう。
 昔から、その考えを読むことが出来ない子だった。

 いつも不思議なモノに囲まれ、不思議なモノと話をしていた。
 私も、その不思議なモノの一部を、見ることが出来た。
 ■■君も交えて、何度も不思議なモノたちと遊んだこともある。

 私たちは、そういった意味でもとても近い。
 けれどそんな私でも、安西さんは何を考えているのか計り知れない女の子だった。

 私はそっと、彼女を待つことにした。
 ふたりのヒトの、どちらかを選ぶ儀式だもの。
 心を決めるのにだって時間がかかるに違いない。

 そうして、十五分が経った。
 琥珀色の髪が綺麗な、その女の子は席を立った。
 それから、私の席まで歩いてきて、私の目の前でこう言った。

「お待たせ。……始めようか、命を選ぶ禁じられた遊びを」



「全部持ってきた?」
「うん」

 私は、前のめぐみの席を、自分の席にくっつけた。
 そこに、メモにあった宝探しの目的のモノを、右肩にかけた大きなトートバッグから、ひとつづつ出して並べた。

 イチゴとハコベラの葉っぱ。
 フジの(つる)
 沈香(じんこう)
 小さなころに着てた子供服。
 そして、子供のころに抜けた歯。

「よく集めたね。あさぎは本当によく頑張ったよ」

 そういって、目の前のトパーズの瞳をした女の子は、私の髪をなでた。