「おそーい」
きぃ子ちゃんが、吊り目をさらに吊り上げて、ほっぺたを膨らませてる。
でも、時々こうやって年齢より幼く、同い年くらいに見える感じがするところも、最高にキュートなんだよなあ。
「十二分、遅刻」
おおっと、本人は思ったよりもご立腹のご様子。
「ごめんごめん」
ここは素直に謝って、それからヨイショして……。
あ。
「?」
きぃ子ちゃんが、細い左腕に巻かれた腕時計を見てる。
キャメルのベルトと金の縁が可愛い、きぃ子ちゃんにしては珍しい女の子っぽい時計だ。
文字盤に可愛い十字架模様が描いてある。
「……何だい?」
「あ、いや、可愛い時計だなって」
あれ、その時計。
その模様。
前にどこかで──。
◇
「じゃーん」
「うわあ」
■■ちゃんは、これでもかと左腕を見せびらかしてくる。
大人っぽいその時計を見て、僕は目を輝かせる。
「可愛いね、■■ちゃん」
「でしょー。ここがいいのよね」
そういうと、十字架型のロゴを指さした。
「高くなかったか」
お父さんが聞く。
「うん、まあね。けど、お小遣い貯金した!」
「ね、ね、いくらしたの?」
僕が食いつくと、■■ちゃんは鼻高々に笑った。
「ないしょ! ある人とお揃いなんだ! 私の誕生日だからって言って、お揃いで買ったの」
「誰と?」
「さあて、問題です、誰とでしょう」
「えー、わかんないなあ、誰とー?」
ふふ。■■ちゃんは笑って答えない。
「ねえ、誰とー?」
◇
「──君」
あれ?
「あお君ってば」
「ああ」
いつの間にかぼうっとしていた。
何か、大切なことを思い出しそうになった気がしたけど、たぶん気のせいだよね。
「はあ、大丈夫なのかい? ほら、行くよ」
「あ、うん! 今日は何して遊ぶの?」
「ふふ、今日はね、なぞなぞ遊びだよ」
お、なぞなぞかあ。
どんな問題が出るんだろう。
誰とやるんだろう。
「さあて、問題です、誰とでしょう」
わくわくするなあ。
きぃ子ちゃんが、吊り目をさらに吊り上げて、ほっぺたを膨らませてる。
でも、時々こうやって年齢より幼く、同い年くらいに見える感じがするところも、最高にキュートなんだよなあ。
「十二分、遅刻」
おおっと、本人は思ったよりもご立腹のご様子。
「ごめんごめん」
ここは素直に謝って、それからヨイショして……。
あ。
「?」
きぃ子ちゃんが、細い左腕に巻かれた腕時計を見てる。
キャメルのベルトと金の縁が可愛い、きぃ子ちゃんにしては珍しい女の子っぽい時計だ。
文字盤に可愛い十字架模様が描いてある。
「……何だい?」
「あ、いや、可愛い時計だなって」
あれ、その時計。
その模様。
前にどこかで──。
◇
「じゃーん」
「うわあ」
■■ちゃんは、これでもかと左腕を見せびらかしてくる。
大人っぽいその時計を見て、僕は目を輝かせる。
「可愛いね、■■ちゃん」
「でしょー。ここがいいのよね」
そういうと、十字架型のロゴを指さした。
「高くなかったか」
お父さんが聞く。
「うん、まあね。けど、お小遣い貯金した!」
「ね、ね、いくらしたの?」
僕が食いつくと、■■ちゃんは鼻高々に笑った。
「ないしょ! ある人とお揃いなんだ! 私の誕生日だからって言って、お揃いで買ったの」
「誰と?」
「さあて、問題です、誰とでしょう」
「えー、わかんないなあ、誰とー?」
ふふ。■■ちゃんは笑って答えない。
「ねえ、誰とー?」
◇
「──君」
あれ?
「あお君ってば」
「ああ」
いつの間にかぼうっとしていた。
何か、大切なことを思い出しそうになった気がしたけど、たぶん気のせいだよね。
「はあ、大丈夫なのかい? ほら、行くよ」
「あ、うん! 今日は何して遊ぶの?」
「ふふ、今日はね、なぞなぞ遊びだよ」
お、なぞなぞかあ。
どんな問題が出るんだろう。
誰とやるんだろう。
「さあて、問題です、誰とでしょう」
わくわくするなあ。

