ぶおー。
でっかいトラックがふたりの傍を猛スピードで通り抜けた。
真っ黒な煙を吐き出しながら。
「──だよ?」
おかげできぃ子ちゃんの声が聞こえなかった。
「ごほっ……え、えと、もういっかい……」
「ううん、なんでもない」
きぃ子ちゃんはまた歩き出した。
ぽかんとする僕の手を握って。
とてもひんやりする、優しいその手で。
◇
二人は上町に入って、お寺のある方とは逆に進んだ。
「今日はね、連れていきたいとこ、あるんだよね」
僕の間抜け面したインスタント写真を見ながら微笑むその顔は、誰かに似ている。
「私の大事なお友達のところ。おいで? あお君」
あれはいったい、誰だっただろうか。
──今日はね、あお君を連れてきたいところがあるの。
──どこ?
──私の大事なお友達のところ。おいで? あお君。
「ねえ」
僕は、前を軽やかに歩くきぃ子ちゃんを呼ぶ。
「前にも、こうして歩いたっけ」
──まってよう、あさぎちゃん。
「……あさぎ……って、だれ?」
あはは。また年上のその子は笑った。
「ねえってば」
でも、なぞ多ききぃ子ちゃんが、答えることはない。
「ほら、着いたよ。今日はだるまさんが転んだで勝負しよう」
◇
でっかいトラックがふたりの傍を猛スピードで通り抜けた。
真っ黒な煙を吐き出しながら。
「──だよ?」
おかげできぃ子ちゃんの声が聞こえなかった。
「ごほっ……え、えと、もういっかい……」
「ううん、なんでもない」
きぃ子ちゃんはまた歩き出した。
ぽかんとする僕の手を握って。
とてもひんやりする、優しいその手で。
◇
二人は上町に入って、お寺のある方とは逆に進んだ。
「今日はね、連れていきたいとこ、あるんだよね」
僕の間抜け面したインスタント写真を見ながら微笑むその顔は、誰かに似ている。
「私の大事なお友達のところ。おいで? あお君」
あれはいったい、誰だっただろうか。
──今日はね、あお君を連れてきたいところがあるの。
──どこ?
──私の大事なお友達のところ。おいで? あお君。
「ねえ」
僕は、前を軽やかに歩くきぃ子ちゃんを呼ぶ。
「前にも、こうして歩いたっけ」
──まってよう、あさぎちゃん。
「……あさぎ……って、だれ?」
あはは。また年上のその子は笑った。
「ねえってば」
でも、なぞ多ききぃ子ちゃんが、答えることはない。
「ほら、着いたよ。今日はだるまさんが転んだで勝負しよう」
◇

