「って、唯音驚かないの?!」
「うん、だって気づいてたから〜」
ニヤニヤしながらこっちを見てくる唯音は、私より先に私の気持ちに気づいていたらしい。
「はああーーー
私、これからどうすればいいの…」
好きだと気づいたはいいものの、これからどうしていけばいいのか、全くわからない。なんせ、恋するだなんて小学生ぶりなものでしてね…
「どうも何も!明日から文化祭、そして明日は関咲と同じシフト!チャンスしかないでしょっ?!」
「…うん」
「たくさん話して、たくさん知って、たくさん知ってもらお?そんで、ついでにツーショも撮っちゃおっ?」
「うん…
って、ん?!」
まままって、ツーショっ?!!
たしかに、明日から文化祭と絶好のチャンスではあるけど…
いきなり、そんなの手強いよおー!!
私、明日からどうなっちゃうの?!
窓から夕方の秋の風が入り込んできて、私たちを揺らした。
なにか、新しい匂いがした。

