そんな彼女に掛け得る言葉は見つからず、帰り際に

「必ず連れ戻します。」

とだけ告げて別れた。


そして直ぐにタクに、
今聞いた父親の情報を教えると

「これで間もなく全てが明らかになりますよ。」

自信ありげにタクが言った。

携帯を終い、家路に向かって走らせている車の中で、
タクの言葉に、決着が近いことを感じていた。

凛を再びこの腕の中に…

ハンドルを握る手に力を入れた。