「な……何!?」 ち、近い!顔、近いって……! 鼻と鼻がぶつかりそうな距離で、逃がさないとでもいうように真っ直ぐな瞳が見てくる。 「おいどこ見てんだ。目合わせろ」 む、無理! 「っ……!」 栗山くんの言う通りになんて出来なくて、視線は宙を舞う。 な、何してんのこんなとこで…! 焦りと恥ずかしさがピークに達して、栗山くんの胸を強く押し返した。 「ってぇな。何すんだ」 「っ………」 何すんだって、それはこちらのセリフだ。 ……急に、何!?