「……何」 横顔をじっと見つめていたのがばれたのか、栗山くんは少し心地悪そうに眉をひそめている。 心なしか、ほんのり耳が赤い気がしたけど、多分気のせい…? 「…な、なんでもない。ごめん」 私なにやってんだろ…と我に返って、栗山くんから外した視線を机に落とす。 「あのさ……」 何かを言いかけた栗山くんは、すこし迷うように瞳を泳がせて、口をつくんだ。 しばらくの沈黙の後、栗山くんは腕を伸ばして、私の顎に手をかけた。 そのまま、下を向いた私をぐいっと自分の方に向かせる。