砂糖も何も入れてないから、甘いものよりも苦いものの方が好きなのかもしれない。 ブラックコーヒーなんて私は絶対飲めないから、飲める栗山くんはすごい大人だなって思った。 私とは、正反対だ。 甘いものばっか食べて、私子どもみたい… それに、なんか今日は私ばっかり楽しんでる気がする。 「食わねーの?」 急に進み具合が落ちた私を見て、栗山くんがカチャッとコーヒーカップを置いた。 「え…た、食べるよ!……あ、あのさ、なんで今日ここ連れてきてくれたの?」