夢のおわり、君とはじめる恋の続き

「…おお」



…が、入る前にいつの間に回り込んだのか勢いよくジャンプをした長濱くんの手にボールは吸い込まれていった。



「なかなかやるね」



先輩に相槌を打つのも忘れて、私は長濱くんの綺麗なドリブルに目を奪われていた。



スポーツもできる完璧男子だとは知っていたけど、バスケ部と誤差で張り合えるほどの才能の持ち主だなんて…。


全校生徒から最強と言われる理由がわかる。



それから四分間、祐介先輩と長濱くんの互角の勝負が続き、両者ともおしい瞬間はあるけどなかなかシュートが決まらない。



「残り、十秒ー」



太陽先輩のカウントに焦ったのか、ボールを持っていた長濱くんに祐介先輩が手を伸ばしながら突っ込んだ。


ボールは弾かれて、コロコロと祐介先輩が入れるはずのゴールに転がっていく。