『流王学園物語1』氷の魔女の愛し方

食堂に着くと、もう葵さんと琉斗さんがいた。

「どうだ。部屋は片付いたか?」

葵さんに聞かれ、答える。

「はい。美麗にも手伝ってもらって。
 でも、まだ私の本棚が届いてないの
 かしら?本だけは段ボールの中に入って
 いるわ。」

「私たちは片付きました。なので、本棚がきたときは手伝いますね。」

琉斗さんが優しく言ってくれた。

「あ、はい。ありがとうございます。」

「あのー…。お食事にしてもよろしいでしょうか?」

シェフが気まずそうに話しかけてきたため、
葵さんが返してくれた。

「あぁ、よろしく。」

「では、お出ししますね。」

こうして、私たちの初めての夕食が始まった。