ーーーーー…病院の四階にいた、あの気味悪いちっちゃいバケモノは、ふぁに君が弓矢で殺してくれた。
だから、病院での攻防は、これでおしまいのはずだった。
…だけど、萌音は一人、ちょっとだけもやもやしていた。
…だって、あのバケモノ。
あの、ちょっと硬いカプセルの中に入ってた、あのちっちゃいバケモノ。
萌音は、あれを見たことがある。
萌音は一度見たこと、忘れないから。
…病院の四階で、ちっちゃいバケモノを倒した翌日。
萌音はその日の朝早くに、ひょいっ、と起き上がって。
まず真っ先に萌音は、まだお布団の中で寝ている姉妹達を跨ぎながら、部屋の押し入れの中を開けた。
そこには、段ボール箱がぎっしり入っていた。
…これは萌音の段ボール箱だ。
長いこと押し入れに入れていたせいで、少し薄汚れてしまっている。
「よい、しょっ…と」
段ボール箱を床に下ろして、その蓋を開ける。
…段ボール箱の中には、何冊ものノートが、入っている。
萌音がこれまで、たくさん書き溜めてきた日記帳だ。
大切な、萌音の記憶。
萌音の宝物。
それを、手当たり次第に引っ張り出した。
ぱらぱらと捲っては、特定の記述を探す。
これは二年前…。これは去年…。…こっちは三年前。
この段ボール箱には、比較的最近の記述ばかりだ。
…ううん、違う。あれはもっと前だった。
もっと前の日記を探さなきゃ。
萌音は再び押し入れに頭を突っ込み、更に奥の方から、別の段ボール箱を引っ張り出した。
この段ボール箱は、最初に出したものより更に古ぼけて、埃を被っていた。
蓋を開けると、そこにも大量のノートが収められている。
こちらには、もっと前の記録が保管されている。
萌音が「アレ」を見たのは、萌音がもっとちっちゃい時…。
そう、あれは…。
「もっと前…。これじゃない。もっと、もっと前…」
一冊一冊、段ボール箱からノートを取り出しては、自分の傍らに重ねていく。
これじゃなくて…もっと前で…。えぇと、もっと前のノートは…。
この時萌音は、周囲のことなんて全く考えていなかった。
だから、病院での攻防は、これでおしまいのはずだった。
…だけど、萌音は一人、ちょっとだけもやもやしていた。
…だって、あのバケモノ。
あの、ちょっと硬いカプセルの中に入ってた、あのちっちゃいバケモノ。
萌音は、あれを見たことがある。
萌音は一度見たこと、忘れないから。
…病院の四階で、ちっちゃいバケモノを倒した翌日。
萌音はその日の朝早くに、ひょいっ、と起き上がって。
まず真っ先に萌音は、まだお布団の中で寝ている姉妹達を跨ぎながら、部屋の押し入れの中を開けた。
そこには、段ボール箱がぎっしり入っていた。
…これは萌音の段ボール箱だ。
長いこと押し入れに入れていたせいで、少し薄汚れてしまっている。
「よい、しょっ…と」
段ボール箱を床に下ろして、その蓋を開ける。
…段ボール箱の中には、何冊ものノートが、入っている。
萌音がこれまで、たくさん書き溜めてきた日記帳だ。
大切な、萌音の記憶。
萌音の宝物。
それを、手当たり次第に引っ張り出した。
ぱらぱらと捲っては、特定の記述を探す。
これは二年前…。これは去年…。…こっちは三年前。
この段ボール箱には、比較的最近の記述ばかりだ。
…ううん、違う。あれはもっと前だった。
もっと前の日記を探さなきゃ。
萌音は再び押し入れに頭を突っ込み、更に奥の方から、別の段ボール箱を引っ張り出した。
この段ボール箱は、最初に出したものより更に古ぼけて、埃を被っていた。
蓋を開けると、そこにも大量のノートが収められている。
こちらには、もっと前の記録が保管されている。
萌音が「アレ」を見たのは、萌音がもっとちっちゃい時…。
そう、あれは…。
「もっと前…。これじゃない。もっと、もっと前…」
一冊一冊、段ボール箱からノートを取り出しては、自分の傍らに重ねていく。
これじゃなくて…もっと前で…。えぇと、もっと前のノートは…。
この時萌音は、周囲のことなんて全く考えていなかった。

