白い湯気が渦巻くお味噌汁と白ご飯

甘い香りが漂う肉じゃが

今日の夕食は私の大好物の肉じゃが。

そしてその肉じゃがは

「おっ!!今日肉じゃがじゃん♪」

お兄ちゃんの大好物だったりもする。

鼻歌を歌いながら私の目の前の椅子に座り真正面から私を見ると

「梨音なんで先に帰っちまったんだよ?」

と不機嫌そうに言った…

鼻歌を歌ってご機嫌だった顔が一気に変わった…

『私待ってるなんて言ってないもん!』

そう言ってプイッと顔を横に逸らした

「零音に梨音!食事中にケンカはなしよ!」

ギロッと鋭い目つきで

私とお兄ちゃんを交互に見ながら言うと

私の隣の椅子に自分も腰掛けた

「だって聞いてよ母さん!梨音のやつ、俺が彩美ちゃんの家までまた迎えに行くから待っててって言ったのに先に帰ってんだぜ!?全く勝手すぎるよ!」

お兄ちゃんは変わらず不機嫌オーラむき出しで

「いただきます」

と手を合わせるお母さんにそう言った…

「そうだったの?今の話本当?梨音」

隣に座ってる私を見てそう聞いてくるお母さん