少女と過保護ーズ!!続

良い言葉だよね。


「ありがとう」って。


ああ、役に立てたんだな。

喜んでもらえたんだなって。


しかし


あたしは何故今、リーゼントにお礼を言われているのだろうか?

助けを求め八雲さんを見れば、八雲さんは理由をわかってるのかニコニコと笑ってあたしを見てる。

が、あたしはわからないぞ?


「ん?」


素直に出た疑問の声。

礼を言うのはあたしであって、そのために今日呼んだわけで。


「んん?」


あたしの謎の声を聞き取ったのか、リーゼントが顔を上げる。

その際、シュッとクールにスタイリッシュにサングラスを装着。


かぁっこいい!!


カッコ良さにマジマジとリーゼントを見てたら

ングキッ!!


「あぎゃぁぁぁぁぁ!!??」


首がっっ

首が折れたっっ!!

八雲さんが突如、あたしの首を折るという凶行に走った。


「お前は俺だけ見てればいいんだ」


あたしの頬を両手で挟んで無理やり自分の方に向けさせた八雲さんが至近距離でムーッと剥れる。


見てます‼

見てます、てか、貴方しかあたしは見てませ……


「あの子に……」

「「ん?」」


そんなあたし達を気にする様子もなくリーゼントが口を開く。

リーゼントの視線があたし達から雫ちゃんへ。

サングラスで隠れてるけどわかる、優しく細められた瞳。

前に見せた悲しみも苦しさもそこにはなくて。


良かった。


リーゼントの様子に、角刈りの様子に、雫ちゃんの様子にあたしも嬉しくなる。


「あの子に何か言ってくれたんだろ?だから、ありがとう。おかげで……」

「いやいや、ちょっと。ちょと待てちょと待てリーゼント!!」


何か勘違いしてるわ、この人!!


「どこかのお笑い芸人みたいだったな」


楽しそうに笑う八雲さん。

う??

芸人??


「あたしは何も言ってない」

「え?」


キョトンとするリーゼント。


「だが……」


確かにね、あの招待状を"ディーシャ"に持っていく前に雫ちゃんは"シャーウッド"へ来てくれて話をした。


遅くなってすみません。と


あの時はありがとうございました。と


お詫びとお礼を言いに。


深々と頭を下げられ、美味しいと有名なお菓子まで貰っちゃったからね!!

でもすぐに竜希さんに奪われるというね!!


『俺、この菓子大好きなんだよ!!』

『大好きだからって奪っていいわけじゃないぞー!!うわぁぁぁぁっ返せーーーーーーー!!』


なんて、ケンカしたのは内緒だが……。

その後に、皆で仲良く食べたけどね。

本当に美味だった!!


「今度買いに行きたいです‼」

「日記……??」