少女と過保護ーズ!!続

「ハイネ。ちょっと離れててくれな。奴らと決着をつけてくる」



すっごく真面目な顔をして、そんなことを言ってくる八雲さん。


いやいや、決着って……やることは、はないちもんめですからね?


「見ていてくれ。俺の雄姿を」


そしてキメ顔で去っていく八雲さん。

八雲さん、どした??

てか、見ていてくれって……あたしは遊ばせてもらえんのかいっっ‼‼


見てるだけかいっっ‼‼

なんでやねん‼

何故か関西弁でツッコんでたら、麻也に肩を叩かれた。


「麻也?」

「俺達はアレの飾り付けしよー」


指差されたのは、まだ手付かずのもみの木。


そだ‼

そだった‼


「する‼‼」

「ん。じゃ行こう」


あたしの返事ににっこり笑った麻也と共にもみの木まで歩く。


「かっちょ良く飾り付けしてあげよーね‼」

「ハイネ」

「ん?」


呼ばれたから返事をするも、麻也はこっちを見ない。


「俺も手伝うから、絶対に受かってよね、高校」

「麻也ちゃん……」

「誰が麻也ちゃんだ」

「ぬぐぐぐぐぐぐっ」


にょょーーーーーーんとほっぺを引っ張られる。

あたしだって、皆と、麻也と一緒に学校へ行きたい。


「わかってる」


真剣に……ほっぺは引っ張られたまま頷く。


もう弱音は吐かない。

やる‼


覚悟を決めたあたしの頭を麻也がクシャクシャッと撫でてくれた。


「さすが俺の妹だ」


そんな言葉と共に。


「うへへへへへ」


褒められた‼

嬉しい。

んだけど……ほっぺは離して頂きたいな。


伸びるっっ。


「あのっ」

「「ん??」」


急に呼び止められ、麻也と二人足を止め振り返る。


そこに立っていたのは


「メガネくん」


メガネくんであった←そのまんま。

あたし達と同い年で、黒ブチ眼鏡をかけている秀才である。

竜希さん談。

命名も竜希さんである。

麻也の代の参謀候補らしい。


「僕も一緒に飾り付けしてもいいですか?」

「おや、メガネくん、君ははないちもんめはいいのかね?」


遠い目で、もうすでに始まっているはないちもんめを見る。

おおぅっ。

八雲さん一人じゃん‼

八雲さんVS50人くらいの"黒豹"チームの対決に‼


しかし……


50人くらいの男が1列になって手を繋いでる図。


なんとも不気味だ。

そんな男達が更に軽やかにステップを踏み歌う。


……恐ろしいんですけど。


素晴らしく揃ってる様は、トラウマになりそうなんですけど。

その中に最愛の人とアホ……もとい幹部が居るとか……。


むむむ……である。


「正直……もう飽きました」


‼‼


「メガネくん‼‼」


ポロリと溢れた言葉。

あたしにはわかるよ。

それが紛れもないメガネくんの本心であると‼


「よー言うた‼よっし‼よっし‼一緒に飾り付けしようではないか‼」


大歓迎だ‼

ガッとメガネくんの手首を掴み、サッと反対の手を差し出せば麻也がギュッとその手を握ってくれ、3人で歩き出す。

お?お?

これって両手に花‼??


ふっふふーん!


「ハイネ」

「チビ姫」

「ん?」

「「ヨダレ出てる」」


‼??

マジか‼??


「いやいや、これはちょっと口が弛んだ……」


あああああっ‼‼

麻也とメガネくんにドン引きされたぁぁぁぁぁぁっ‼‼