少女と過保護ーズ!!続

「おおおおおーーーーーーーー‼‼」


運ばれた先。

そこであたしは驚愕とも感嘆ともわからない声を上げた。


だって‼

だって‼


そこには大きな大きな、もみの木があった。

あのクリスマスツリーの木が‼


ん??

言い方あってる??


しかし、デカーーーッ‼‼


あたしの身長何個分??


ん??

身長って、何個って数えるの??


そのあまりの大きさに、あんぐり口を開けてたら、皆が寄って来た。


「チビ姫‼見れ‼見れ‼」

「すげぇだろ‼‼」


ドヤ顔でそんなことを言ってくる。


本当に凄い‼……けど。


「ど……どうしたの、コレ??」


もみの木なんて、ここらにはないよ??

ましてや、こんな大きいの‼

大きなもみの木の根元には、これまた大きいなダンボールに飾り付けるための綿やサンタの人形やらがはみ出さんばかりにぎっしり入ってる。


今からコレを飾り付けるのかと思うと、テンションも上がる。

そんなあたしの様子を見て、"成功だ‼""成功だ‼"と笑い合う皆。


「クリスマスと言ったら、やっぱツリーだろー‼」

「ってことで、商店街から借りてきた‼」


あたしの問いには、井岡と有馬が答えてくれた。


……ああ‼

あった‼

飾ってあった‼

商店街のど真ん中、憩いの広場に、デデンとあった‼


アレかぁ‼


皆がキラキラした目であたしの顔を覗き込んでくる。

借りてきたって……。

こんな大きな木を。

借りるのも、運ぶのも大変だったろうに……。


そう思い、ザッと50人は居る皆を見渡せば、そんな苦労を何一つ感じさせない笑顔。


「……大変だったでしょ」


あたしのため………だよね?

泣きそうになるのを我慢しながら聞くと。


「可愛い可愛い"妹"のためだ‼どうってことねぇ‼」

「商店街の人達も"チビ姫"のためならって、快く貸してくれたぜ‼」


……商店街の人達までも。


「みん……」

「俺らは"あの時"……自分達だけ楽しんで……」

「守るって決めたのに守れもせず……」


ニコニコの笑顔が、急に負の感情に歪む。

それは間違いなく、あたしが拐われた時の……


くっっ‼

あの野郎っ‼

あの野郎っっ‼

許す気は毛頭ないが、許すまじ‼‼

いつまで、いつまで皆を苦しめれば気がすむんだ‼


手をキツく握りしめる。


そして


"それは違う‼""皆のせいじゃない‼"と、言おうとした。

何度だって、あたしは言う‼

アレはっっ


口を開いた………その時。



有馬と井岡に止められた。

茶目っ気たっぷりの笑顔とウインクで。

可愛いな‼


がっ‼



………井岡、出来てないよ‼

めっちゃ両目瞑ってるよ‼