少女と過保護ーズ!!続

「そうか」

「って、わかっちゃいるがぁぁぁぁっ、ハイネを他の男に任せるなんてっ」

「ハイハイ」

「流すなっっ聞けっっ」

「ホレ、準備再開すんぞ。遅くなればチビが悲し……」

「よしっやるぞ‼」

「早ぇっ‼」


チビの名を出せば、スタコラサッサと準備に向かう八雲。

なんかもうアイツ、最初のキャラはどこへやら。

チビと付き合いだして、もう誰が見ても大好きが溢れてる。


すげぇな、本当。

八雲とチビを見てると恋がしたくなんだよ。

生憎、未だに"コイツ"だ‼と思える相手に出逢えてねぇが……。


あっでも。

空を見上げれば冬なのに綺麗に澄んだ青空。

それを見てポンッと思い浮かんだのは、昨日会いに行った同じ名の女の子。


レディースのトップ。

それがどれだけの重圧か、"総長"だからわかる。

そんな重圧を物ともせず、凜と立つ女の子。

男相手にも一歩も引かない女の子。


具合が悪いって、昨日は顔が見れなかった。

……元気になっただろうか?

空を見上げたままそんなことを考えてれば……


「竜希さん」

「おっ、チビ」


蓮を手伝ってるはずのチビに呼ばれた。

何かあったのか?

と思うが、のんびりポテポテ歩く姿からはそうでないことはすぐにわかった。


しかし……アイツなんであんなダルマ??

歩くより転がった方が早いだろ。


蓮か、アイツらの仕業か?

逆に汗かいて風邪引くぞ??

過保護どもめ。


「あーつーぃぃぃぃぃぃぃ」

「だろうな」


側まで来たチビ。

グルグルに巻かれたマフラーを外してやれば、真っ赤な顔が現れた。


「プハッ‼」


ん?

なんだ?

なんか小さな包みを握りしめてるな。


真っ赤な頬を撫で、頭を撫でてやると、エヘヘーなんて嬉しそうに笑うチビ。


……ん、確かにコレは……。


さっきは八雲にあんなことを言ったが、こんな無防備な笑顔を見せられれば、心配になるのも頷ける。


「学校行けるんだって?良かったな」

「うん‼……ってまぁまだ行けるかわからないんだけどね……」


テストがね……

うん、テストが……

と、さっきまでの笑顔はどこへやら、ガクーンと項垂れるチビ。


「行けるさ」


お前なら。

キッパリと言えば、不安そうに俺を見上げてくる。


「……どーして言い切れるの?」

「お前、俺を誰だと思ってんだ」

「竜希さん」

「まんまだな」


まんまだな。

正解だが。


「総長だぞ」

「ああ」




ああ‼??

反応薄っっ‼


俺、総長だよな‼??