新月の天使

私はその場を離れて、買い出しに行った。




*    *    *    *



スーパーに着いて、鈴さんから預かった買い出しリストのメモを見る。


えっと、玉ねぎと人参にジャガイモ……。


一つ一つ買い物カゴに入れていく。



材料から推測するに、今日の夜ご飯はカレーかな?



最後の食材を見つけて、カゴに入れる。



ふぅ〜……なんとか終わり。


……あっ、もらったお金に対して、買う材料の値段だとお釣りが出るな……。


そうだ、お釣りで皆にお菓子を買っていこう。




皆が喜ぶ姿を想像して、お菓子コーナーへ行く足が早まった。




「コレとコレ……あっ、コレも!」



値段を気にしながらポイポイッとカゴにお菓子を入れる。


よし……これくらいかな。



買うお菓子を決めて、レジに向かったとき。






「え、」







少し離れたところにいる人から……目が離せない。




なんでここに───────瀬那くん、が………。




一人で、真っ直ぐこちらに歩いてくる。



う、そ……。こんなところで会うなんて。


いや、大丈夫。実は今、私はいつもと違う変装をしている。


いつもは黒髪に瓶底メガネだけど、今日は少し暗めの茶髪のウィッグだ。


素顔は闇月として活動したせいで知っている人もいるから、もし施設の皆といるときに絡まれたら……と思うと、変装無しではいられなかった。



今日はメガネしてないけど、青い瞳は黒のカラコンで隠している。