新月の天使

「あー!笑優お姉ちゃん!今日も来てくれたのー!?」


「あっ、おはよう!今日も来たよ〜」





私は今、育った施設に来ている。


理由はお手伝い。



ここの施設は結構な人数の子供がいて、夏休みの今職員の人たちだけじゃうまく回せていないらしく、数日前に連絡が来たんだ。



昔、虐められても助けてくれなくて……すごく悲しい思いをしたし、その時のことを許したわけじゃない。


でも、今ここにいる子達に罪はないから、手伝いにいてる。




夏休みだし、ご飯の準備が大変みたい。


学校がある日は給食があるから朝と夜だけ準備すればいいけど、夏休みはお昼も皆がいるから食材の買い出しもしないといけなくて、施設内が回ってないらしい。




だから、連絡が来た日から1週間、毎日来てる………なんて、ちょっとしたイイワケ。



本当は、青藍に行くのが気まずいだけ。



十色くんに会うのが気まずくて、行けないんだ。


学校用のスマホで青藍の皆と連絡先を交換してるから、この1週間は瀬那くんになにかしら理由をつけて行けないと言っている。



十色くんの話を聞いた次の日から倉庫に行っていないから、避けてる感が満載でちょっと気が引けるけど………こればっかりは許してほしい。





玄関で私が来たことに気づいた子が、わーっと集まってくる。



「笑優お姉ちゃん、最近いつも来てくれて嬉しいー!」


「笑優お姉ちゃん、一緒に遊ぼ〜」