新月の天使

俺はあのとき瀬那に助けられたし、今度は俺が瀬那の力になりたい。


だから、その女と関わりがある闇月の情報を知っているかもしれない星那と、関わっている。




「ね、ねぇ。他の皆はどうしたの?」



星那が部屋に入ってきて、いつもの定位置に座ると、話しかけてきた。



「……コンビニ行った」


「そ、そっか……」




俺が返事をすると、すぐにそこで会話が途切れる。


俺は特に会話をしたいわけじゃないから、そのままスマホを触り続ける。





「そういえば、十色くんの家ってお金持ちだっけ…?」



飛んできた質問に、眉間にシワが寄った。


コイツ……。


その言葉に呆れと怒りを覚えながら、睨む。


すると、全くなんでもないような顔をした。


なん、だ……?普通、このくらいの睨みは全然だが、下っ端はすぐに逃げて行く。


なのに、コイツは全く動じない。


それに不信感を抱きつつ、喋る。




「何?俺のこと狙ってんの?」



睨みながら、一応真剣に言うと。



「………あはは!おっかし〜。私が十色くんを狙うはずないよ」


「口ではなんとでも言える」




笑いながら返され、苛つきがつのっていく。




「あのね、そもそも私がなんで十色くんを狙うの?」


「女は皆、金にがめついだろ。まず顔で寄ってきて、金持ちってわかると更に寄ってくる」




皆、皆、俺の顔と金を見て、集まってくる。


俺の気持ちなんて、一ミリも考えていない。





「十色くんは、私もそうだって言いたいんだ?」