新月の天使

時刻は夜の9時。


空は真っ暗だ。まるで………俺の心の中みたい。



『なんて、な。一回ロマンチックなこと言ってみたかっただけだよ』



1人でツッコんで、足を速める。


誰もいないと思うけど、聞かれてたら恥ずい。


人を避けるように狭い道を歩いていると、少しデカい道路に出た。



こんな道………あったか?


見たことない。



周りを見ると、近くにアーチ状の物が落ちてた。


なんとなくそれを見ると" 暗黒商店街 "なんて書いてある。



暗黒商店街……?これ、名前考えたやつセンスないのか?


ていうか、これがこんなところに置いてある(?)ということは……………ここは、潰れた商店街ということか。


思えば、シャッターのしまったボロい建物がいくつも並んでる。


───────────気になる。



この先、どうなっているか無性に気になって、歩く。


そこら中にゴミがあるな。


タバコの吸殻や空き缶、ビニール袋など………。


てか、このゴミ………新しい?


よくよく見ると、ゴミたちは汚れているものの、さっきのアーチよりは断然綺麗だ。


もっと近くで見ようと、ゴミに近づいた時。




『おい、お前』




ゆっくりと振り返る。


そこには……数十人の、不良。


カラフルに染められた頭。


着崩された制服。


そして………周りに"不良です"と言いたげな歩き方。




『お前、見ねぇ顔だな。どこのモンだ?あ?』