新月の天使


『いやー、まさかあの風宮 十色をボコせる日が来るなんてな』


『だな!あー……まじで興奮やべぇ』


『まずはどこを殴るか?腕?足?』




ギャハハハ、と、汚く笑いながら迫ってくるそいつら。


どうやら、武器があるから俺に勝てると思っているらしい。



『おらっ……!まずは一発目ー!』



バットを大きく振り上げて、俺の左肩を狙う。



バット、大きく振りすぎ……。避ける時間稼ぎをしているかと思うほどだな。



俺は素早く右にずれる。


家のことを想うと攻撃できないから、どうしたものか……。


すると、俺の左肩があったところに勢いよくバットが振り下ろされた。


バットが地面についたところは、土がエグれて穴が空いた。



おー怖。あんなの当たったらたまったもんじゃないな。



その穴を見つめていると、右と左から挟み撃ちに。


一人は素手、もう一人は………鉄パイプ。


素手の方が体格がいい。鉄パイプのほうは、細くて力がなさそうだ。


俺が二人を見比べていると、鉄パイプを持った奴が、素手の方の奴にアイコンタクトを送った。


それと同時に、『オラぁぁぁぁ!!!』と二人一緒に飛びかかってくる。



素手の方の奴は、きっと自分の腕に自信があるのだろう。


俺が空手の有段者という噂は広がっているため、素手で戦うなら相当自信なないとできないと思う。


鉄パイプのほうは、明らかに弱そうだ。


まず、筋肉がない。