「結愛……笑優(わう)です……よろしくお願いします」
ぺこっと頭を下げたそいつ。
「まぁ……!なんて礼儀正しい子なの」
母親が関心したような声を上げる。
「そんな……全然ですよ」
相手もにこやかに答えて、そこからは2人の間でトークが始まってしまった。
その姿に「はぁ〜」とため息をつきながら、女の子に向き直る。
「なぁ……外で遊ばね?」
俺が問いかけると、少し戸惑った顔をした笑優だったけど、すぐにその綺麗な瞳を大きくキラキラさせて何度も首を縦に振った。
笑優の手を取り外に向かって歩き出すと、
「あら、遊びに行くの?あまり遠くへは行かないでね」
と、母親2人が俺達を送り出した。
家の近くの公園に着くと、2人でベンチに座る。
改めてじっくり見ると……本当に綺麗だ。
瞳はぱっちり大きくて、金髪もサラサラ。すっとした鼻筋に、ぷっくりした唇。日焼けを知らない、白い肌。
どのパーツを見ていても、思わず見入ってしまう。
そこからは、いろんな話をしたり、公園の遊具で遊んだり。
笑優は運動神経も、頭も良く、俺に足し算を教えてくれた。
バイバイする頃には、もうすっかり仲良くなっていて、お互いを「笑優」「瀬那くん」と呼び合えるほどに。
別れる時は、眩しい笑顔で俺に向かって微笑んだ。
そして─────────俺は恋をした。
* * * *
その日から、俺は猛アタックした。


