新月の天使

ついに、放課後になった。


あの後、授業中なのにクラスメイトの視線がヤバく、全然集中できなかった。


6限目が終わってすぐ、柚葉ちゃんが話に来たけどどうやら今日はバイトらしく、「また明日、絶対に話してね!」と言って走り去って行った。


放課後って言われたけど、教室で待っていたらいいのかな…?


いつも、どこにいるか知らないし。


5分、10分、15分と待ってみるけど、一向に現れない。


その間に、どんどん人が帰っていく。


ついに、私が一人になった時。





────ガラガラッ。





教室の扉が、開いた。


ゆっくりと、そちらに視線を向ける。







「ちゃんと、待ってたみたいだな」






ずらずらと、私のもとにやって来る青藍の5人。



「それじゃあ、行くぞ」



その言葉に続いて、私も立ち上がった。






*    *    *    *



「う、わ……」



倉庫に着き、それを見上げた私はその大きさに思わず声が漏れた。


その声に、ふっと浮島 瀬那が口角を上げる。


仕方ないよね……!暴走族が使ってる倉庫(アジト)なんて、見たことないし!


いつも闇月として行くところは誰も使ってない廃倉庫だったから……。



「中、入るぞ」



なんだか驚き過ぎて、その言葉が左から右へ流れて行ってボーっと突っ立っていると。



「ほらほら、何やってるの!行こっ」



ニコッとなんとも可愛らしい笑みを浮かべた原地 和真に背中を押された。