突然考えを射抜くような鋭い眼光を向けると、左の口角だけを上げて、私を見てきた。
素直にうんと言って良いのか分からず、あたふたする私。
そんな私を見て、声を上げて笑う長谷 律。
「ごめんごめん。久しぶりに会えて嬉しくて、いじめちゃった」
「もう…。長谷さん、前から思ってたんですけど。会えて嬉しいとか、あんまり言わない方が良いですよ」
「何で?」
「だって…。長谷さんトップアイドルだから、勘違いされたら大変です」
リアコな長谷 律だからこそ、言葉選びは難しい。
少しの間違いが勘違いを呼び、その相手がファンだったら仕事に支障をきたしてしまうかもしれない。
そうなったら、アイドルの長谷 律が崩れる。



