心が解けていく





日本酒の恐ろしさを忘れていた。頭は正気なのに足は完全に意識を無くしていて、足に力が入らずに床に尻餅をつきかけた。


椅子に掴まろうとしたけど遠くて、せっかく会いに来てくれたのに、私が転けたら台無しになってしまう。



ごめんなさいと頭の中で謝ると、私の体は床に打ち付けられることなく、長谷 律の腕の中に居た。




「大丈夫?どこか痛いとこない?」


「あ、ごめんなさい…。、大丈夫です」





上から声が降ってきたので徐に顔をあげてしまって、後悔した。


長谷 律と距離が近すぎる。



お酒臭いのは確定だし、不恰好なところを見られてしまった。


支えてもらっていた腕から離れ距離を取るも、ふらついているのは変わらなくて、大丈夫ですを連呼しながら椅子に座った。