うんうんと頷いて、また包丁を動かし始めた。
軽やかに何かが切れている音と、大将がそれに合わせて腕を小刻みに動かす一定の動作が心地良くて、刺身を食べながら見つめる。
ご馳走になるご飯は、余計に美味しい。
「大将、日本酒まだあります?」
「日本酒…、ちょっと待ってね。……あかん、売り切れ!今日に限ってあんまり仕入れんかったんです」
「売り切れ?なら、二次会行くか」
「そうしましょう!」
二次会か。
乗り気で賛成しているように見えるけど、多分帰りたいよね。
そんな雰囲気は出さないように振る舞ってるけど、上司に言われると断れないから。
部下くん、頑張れ。



