一日、二日の時間を過ごしただけでも、同じ空間に居てとても安心した。
有名人だからとか下心は一切なく、ただ着飾らない自分で居られた。
友達と呼べる人が一人もいなくて、学生時代は義務教育が終わるまで仮面を被り続けた結果、ずっと孤立。
目立っていじめられることもなく、存在を消していた。
友達の作り方が分からず、ただ良い人ぶっていた私の仮面を、長谷 律はたった二日で剥がしてきた。
着飾っていない人と同じ空間に居ると、影響されて着飾らなくなる。
ただそれだけなのに、その人間性に安心感を覚えた。
良い人ぶらずに、素を見せられる所に憧れたのかもしれない。



