扉の前で待っていてくれていた長谷 律に、〝ごちそうさまでした。ありがとうございます〟と頭を下げると、ニコッと笑って〝駅まで送るね〟と歩き出した。
駆け足で長谷 律の隣に並んだけど、長谷 律だとバレてパパラッチでも居たら、密会だと雑誌に載ってしまう。
静かに歩くスピードを落として、後ろを歩いた。
「パパラッチ避けなら、時間を空けてお店から出るんだ。少し後ろ歩いてたって、意味ないよ(笑)」
「バレてましたか…。私が隣歩いたら、迷惑かなって」
「大丈夫。俺、プライベートでパパラッチされたことないから」



