心が解けていく





「茜音ちゃんか。俺じゃなくて」


「…私!?」


「俺の料理を茜音ちゃんが褒めてくれると、拗ねるんやろ?茜音ちゃんが俺と仲良く話すと、律が茜音ちゃんと話す時間が無くなるやろ!だから拗ねてるんや!」


「いやいや…。それはないと思います」





自信満々で考察してたけど、長谷 律に至ってそれはない。

だって長年の知り合いを、今出会った人に取られるの、私でも嫌だもん。



取られる友人は居ないけど、気持ちなら想像できる。




大将の答えは、ないな。

そう思ったのに、長谷 律を見ると何故か固まっている。



大将も、薄ら笑いしてるし。


…どういうこと?