良い人だけど機嫌を損ねると一変する、自己中心的な性格の友基。
律くんの前で友基の話をなるべくしたくないけど、今は仕方ない。
それならいっそのこと、友基のことは全部知っておいてもらうくらいじゃないと。
「分かった。でも茜音ちゃんに何かあっても、仕事してたら来れないでしょ。久遠で待ってるから」
「…ありがとうございます」
「終わったら、来てくれる?もしダメだと思ったら、何かしら連絡して。俺と大将で乗り込む」
「律くんと大将。怖いものなしですね」
最高の味方をつけて、のぞめる。
あとは、私の交渉次第。
でも私が頑張ったところで、どうするかは友基だし。
そんなことを考えていたら、一気に胃に何かがのしかかった。



