「何で居るの」
「茜音の付き合ってる人に会いたくなって。会わせてよって言ってたじゃん」
「言ってたけど…。友基には関係ないって言った」
「元カレだから関係はあるよ」
よりによって今…。
エントランスを抜けて、階段を上がれば律くんは居るはず。
このまま走って階段を駆け上がって、律くんと家に入れば逃げられるかな。
どうにか逃げられないかなと考えていると、肩からかけているカバンを取ろうとする友基。
「ちょっと!」
「彼氏に電話かけて、呼び出してよ」
「だから友基には関係ないって」
無理やり、携帯を取ろうとカバンを引っ張ってくる。
周りから見れば、ひったくりだ。
でもあいにく、人が通っていない。



