抱きしめられて、固まったまま受け入れることしかできず、玄関で無言の時間が続く。
背中に回された腕が、簡単に私の体を覆ってしまうくらい大きい。
久遠で律くんから付き合ってほしいと言われた時は、律くんの腕の力だけで私の体が絞り上げられてしまいそうな力加減だったけど、今は律くんの体重だけを感じる。
謝罪の毎日じゃ、心も弱るよね。
そっと律くんの背中に手を添えると、肩が上下に細かく動き出し、小さな嗚咽も聞こえてきた。
心に溜まっていたものが、溢れ出てきたんだな。
理不尽に立ち向かうのは、相当な覚悟がないとできない。
それを一人で背負うのは、しんどいに決まってる。



