心が解けていく




律くんなら大丈夫かもしれないけど、大将を通しての連絡であっても、直接連絡を取るわけではないから、私がその寂しさに耐えられるかが不安。


会うと律くんの優しさが嬉しいのに、途端に恋しくなってしまうし、スキンシップをとってくれる人だから、しばらく無い日が続くと反動がすごい。



でも今考えたところで解決策もなく、頭の中で負のループを起こすだけなので、一旦頭の片隅に置くことにした。





どよんとしたまま休憩が終わり、頭からきのこが生えそうなぐらい暗い気分で自席につく。




「藤波さん、顔色悪いよ?帰る?大丈夫?」


「え、そうですか?」




きっとグルグル考えたからだ。


でも体調は悪くない。気分が悪いだけ。





「しんどかったら、帰りなよ」


「いえ。仕事してる方が、楽です」


「え、藤波さんってそんなに仕事好きだったっけ?」


「好きじゃないですけど、今は仕事に集中したいんで」






部長の心配も有り難いけど、今は別のことに意識を向けたい。