心が解けていく






「テレビで律の話見た時、俺も電話したんやけど声に全然元気なくて。心配してたけど、律がうちの店で茜音ちゃんと話するからって連絡してきた時、何や声が跳ねとったわ」


「、何ででしょう…」


「そりゃ、茜音ちゃんから連絡が来たからに決まってるやん。律が潰れへんように私が居るって言ってくれたって、えらい喜んどったよ」






大将の声も、気持ち跳ねているように聞こえる。


律くんのために何かしたいと出た言葉だったけど、律くんに響いていて安心した。




「でな、茜音ちゃん。律が昨日言ってたんやけど、この騒ぎがおさまるまで、茜音ちゃんに被害が出んようにしたいって言ってて」


「被害?そんなこと…、あり得るかもしれないですね」