心が解けていく





部長とお昼ご飯を食べた次の日、食い気味に進捗を聞かれた。





「あの後、ちゃんと電話しました。電話して良かったです」





母親のように私の報告を喜んでくれて、私もリフレッシュできたと、背もたれの長い椅子に背中を預けて、仰け反っている。




写真が撮られた経緯も聞けたし、本当に電話して良かった。


ただ、これから良い方向に解決していくのかは、不安が残る。




部長の残っていた愚痴を片耳で聞きながら、頭の中は律くんをどう支えていくか、いっぱいいっぱい。



日々テレビの中で議論されているけど、想像ばかりが膨らんで律くんは悪者扱い。


訳を知っているからこそ、相手の女優さんを見る度に顔がひん曲がっていっている気がするのは、私だけだろうか。