心が解けていく






「何食べます?」


「長谷くんと同じもの食べる。藤波さんは?」


「同じものって…。一人で食べられますか?」


「結構量あったかな」





この店はシェアOKで、量を聞くと部長一人では食べ切れなさそうだ。




「食べてくれる?」


「シェアしましょう」





注文を終えると、ソワソワとお店全体を目に焼き付ける部長。


メニュー表を見て、これはあの時の俳優さんが頼んでいたとか、色紙に書かれたサインを見て盛り上がっている。



そんな部長を見ていると、こっちまで朗らかな気分になる。





「藤波さんが私を誘ってくれるなんて、珍しいよね。普段は一人で居たい方じゃない?」