「茜音ちゃん。俺に頑張れって言ってほしいな」
「…頑張って、律くん。落ち着いたら、久遠にご飯食べに行きましょう」
「久遠か。頑張ったご褒美が大将なのはきついけど、茜音ちゃんが居るから良いか」
「今度それ、大将に言っときます」
私の告げ口発言に、電話越しで焦る律くんを笑うと、〝絶対言わないでよ!〟と言われたけど、大将には内緒で伝えておこう。
笑いがおさまると、律くんが気合を入れた。
「ありがとう、頑張れる。じゃあまたね」
「はい、また」
電話が切れると、先ほどまでのモヤモヤした気分はすっかり晴れて、友基のことはどうでも良くなっていた。
直接会わない限り、私のメンタルはきっともつ。



