思わず深呼吸してしまうほどの良い香りに、背中にまわした手に力を込めた。 長谷 律も同じように私を抱きしめてくれたけど、椅子の肘かけが邪魔なんて思うより、長谷 律の私を抱きしめる力が強すぎて、思わず慌てる。 「久遠に行っても良いけど、大将とはあんまり喋らないでね…。大将と茜音ちゃんが仲良く喋ってるの、ヤキモチ妬いちゃうから」 「ふふ…、はい。ねぇ長谷さん、少し苦しいかも、です」 「…下の名前で呼んでくれたら、緩める」 「ちょっと、くすぐったい…」