「寂しくさせちゃうから、先に謝っとく。ごめんね。て言っても、俺の方が寂しくなっちゃうかも」 「じゃあそうならないように、いっぱいハグしましょう。あと、長谷さんがドラマの撮影頑張れるように」 会えない間に空腹にならないよう、ハグを提案すると、無言で一つ頷いて両手が広がる。 そして私が目の前の胸に飛び込む前に、向こうから包み込まれた。 その瞬間、ふわっと柑橘系の香りが鼻を掠める。 何の柑橘かまでは分からないけど、目を瞑ってこの香りに酔いしれたくなる、高揚と安堵。