心が解けていく





「辛くないよ。こうやって心配してくれる、茜音ちゃんが居るし。俺のせいで賑やかにキャンプできないのは申し訳ないけど、なかなかこういうこともできないからさ」


「そんなこと思わないでください。静かに炎を見るの、好きなんで。それに、長谷さんが元気になれるなら、海でも山でも行きましょう?」


「ありがとうね。でも俺…、海と山、苦手なんだよね。あ、キャンプは好きだから大丈夫!」





距離が近くて、密着している肩から腕が熱を帯びながら、長谷 律の苦手なものを初めて聞いた。




「え!?虫が苦手ですか?」


「うーん。自然は好きなんだけどね。遠くから見てるだけで十分かも」


「そうなんだ…。私も、海は苦手です。嫌って言えなくて、すごく辛かった思い出があります」