「…どうだろ?輝いてるかは分かんないけど、上に行こうとすると抑える人が出てくるのは、芸能界じゃなくても同じだからね」
「でも、長谷さんは辛くないのかなって思うんです。重圧に耐えながら笑顔を絶やさないって、感情が爆発しないのかなって心配になります」
さっきの目が何かを押し殺しているような、自分を保つための蓋が壊れている気がして、こちらまで不安になる。
私が助けるなんて横柄なことは言わないけど、自分のためにもファンのためにも、壊れる前に声をあげてほしい。
そう思って伝えると、頬杖をやめて椅子の座面を両手で持ってズズっと引きずった。
椅子は私の椅子に一気に近づいて、私と長谷 律の距離も同じように近づく。
肩から腕が密着するほどで、突然のことに何も言えず長谷 律を見つめたまま、〝おっ〟としか言えなかった。



