心が解けていく






友基と行ったことはないけど、一人キャンプなら常連。テントも組み立てには慣れているし、火おこしも手こずることはなくなった。

持っているテントとは違ったけど、スタンダードタイプなら同じような手法でできる。



長谷 律は口をあんぐりさせて、私の手つきを見ている。





「すごい。かっこいい…」


「そんな。キャンプが好きで、一人で焚き火見ながらぼーっとしてるだけのキャンプバカです」




小さく胸の前で手をパチパチ、小刻みに叩かれて照れていると、次は俺が茜音ちゃんを驚かせられるように頑張らないと…と、一人意気込んでいた。



木のくべ方や着火のコツ、長く燃え続けさせるテクニックを教えて、着けた火が安定してきた頃、緩やかな風に煽られて不規則に揺れ動くオレンジの炎を、肩を並べて見つめる。