「……ん、」
目が覚めたら、いつの間にか朝だった。
私は昨日お母さんを見て、それから……。
「っ!?」
隣に横たわるあやくんに気づいて、頭が一気に覚醒する。
なんであやくんが隣で寝てるの!?
それもあやくんに抱きしめられるような感じで……!
あやくん、まつ毛長い……。
間近で見ると本当に綺麗なお顔だなぁとしみじみしてしまう。
――って、見惚れてる場合じゃない!
「あ、あやくん! 起きて!」
私はあやくんをゆさゆさと揺り起こす。
「……ん、つづ?」
「お、おはよう! あの、昨日」
「おはよう」
チュッとほっぺにキスされた。
「!! あ、朝から……っ」
これはほっぺだからノーカンだけど……!!
「大丈夫?」
あやくんは私の目を覗き込む。
あまりにも近くてまたキスされるのかとドキドキしてしまった。
「目、赤いね」
「……あ、昨日泣いたからまだ腫れてるのかな」
「おいで、冷やしてあげる」
「えっ」
手を引かれてキッチンに連れて行かれた。
タオルを氷水に浸し、濡れたタオルをポンポンと優しく目に当ててくれる。
その後にレンジでチンした蒸しタオルを当ててくれた。
「こうやって冷やした後に温めると良いらしいよ」
「そうなんだ、ありがとう」
ひんやりしたタオルもあったかいタオルもすごく気持ち良い。



