ご先祖様の力を借りて。

そう言って、食堂に向かって歩き出す。

私も海晴についていく。

一人で食べるのも寂しいし、ちょうどよかった。

すれ違う人たちは、私と海晴が一緒にいることに驚いた様子だった。

……海晴は人といることが少ないのかな。

そう考えていると、食堂に着いたようだった。

海晴はまっすぐ窓口に向かって歩いていく。

私もその少し後ろを歩く。

当主の息子だからかすごく注目されているけれど、海晴は全く気にしていない。

すごいな、と思う。


「鶏肉定食を頼む。美霊はどうする?」

「私も、同じの」

「こちらでよろしいですか?」

「ああ」


海晴と一緒にお盆を受け取って、空いている席を探そうとする。

しかし、海晴は決まった席があるようにまっすぐ歩いていく。

私は疑問に思いながらも、海晴についていく。

あ、あそこ……いつも何かなって思ってた扉だ。

ここで食べるのかな?

海晴が向かった先は、いつも疑問に思っていた扉だった。