ご先祖様の力を借りて。

「……ふぅ」


私は少し息を吐いてから欠片を拾い、もう一体の妖の欠片を拾いにいく。

海晴の方を見ると、ちょうど妖を倒すところだった。

海晴は欠片を拾うと、こちらに近づいてくる。


「……さっきはすまなかった」

「別に、大丈夫……守らなくてよかったのに、どうして?」


私は質問する。

海晴は驚いたような顔をして、当たり前のように言った。


「目の前で攻撃を受けそうな人がいたら、助ける。俺は親からそう教わった。自分で守れるのはわかっていたが……」

「そう……ありがとう。腕は大丈夫?」

「ああ、すぐ治る」


海晴はそう言って、赤くなった腕をまわす。

……それだけ動くなら大丈夫そうだ。

私は安心して、ほっと息をついた。

それにしても攻撃を受けそうな人がいたら助ける、か……

苦手な人でも、なのだろうか。

……きっと助けるだろうな。

自分で守れる私を助けたくらいだ、誰でも助けるのだろう。

そう考えると、少しもやっとした。

不思議に思ったが、すぐに消えたので放っておいた。