ご先祖様の力を借りて。

「「「「ガァァァアアア!!!」」」」


私はこちらに攻撃しようとしてくる二体の動きを観察する。

……近くの方の妖は爪を伸ばそうとしている、奥の方の妖は……こちらを観察するような動き、攻撃系の特殊な力じゃなさそう。

私は攻撃してきた近くの妖の長い爪を風の膜で弾きながら、奥の妖に近づこうとする。

攻撃系の特殊な力じゃない妖は、正々堂々戦うことは少ない。

だから先に倒してしまおうと考えたけど……逃げられたか。

自分から離れていく妖に、眉を顰める。

前にも後ろにも妖がいるし、気をつけながら戦わないと。

とりあえず、近くの妖から……


「ガァアアアア!!!」


私は爪を避けながら、風の刃で腕を攻撃する。

腕を振り下ろすから、風の刃が当てやすい。

切り落とせはしなかったものの、深傷を負わせることができた。

妖は「グォォオ!!」と痛そうに叫んでいる。

……っと、危ない。

私は後ろから攻撃してきたもう一体の妖の攻撃を避ける。